歩き方がおかしい、あまり動こうとしないなど異常がみられたら、動物病院を早めに受診しましょう。
ワンコの膝の前十字靱帯断裂の原因
前十字靱帯の原因としては、
・突発的に膝に大きな負荷がかかり、急に靱帯が切れること
・関節炎や加齢、肥満などで、慢性的に膝関節に負荷がかかり、靱帯が弱くなり切れること
が挙げられます。
さらに、膝蓋骨(内方)脱臼の犬では、前十字靱帯断裂を起こしやすく、併発していることもよくみられます。
前十字靱帯断裂の検査は、以下のようなものが行われることが多いです。
<前十字靱帯断裂の検査の一例>
・歩行検査
・触診検査
-脛骨(けいこつ)圧迫検査
-脛骨前方引き出し徴候の確認
など
・X線検査
・関節液の検査
・関節鏡※(関節包内を内視鏡でみる検査)
など
※関節鏡の検査は、特殊な設備などが必要であり、関節鏡を実施できる動物病院は限られる。検査実施時には全身麻酔を行う。
前十字靱帯が断裂していると、脛骨(すねの骨)が正常よりも前方に出るので、脛骨の圧迫や膝の曲げ伸ばしなどを行い、異常を検出します(脛骨圧迫検査や脛骨前方引き出し徴候の確認)。ただ、前十字靱帯が部分的にしか断裂してない場合などでは、分かりにくく、判断が難しいことも多いです。
X線検査では、関節内の異常を現す特徴的な像がみられないかなどを調べます。
これらの検査では、痛みがある中で犬が緊張したり、暴れたりすると正確な検査が行えません。
鎮静(軽い麻酔のようなもの)をかけて、検査を行うこともあるので、事前の絶食・絶水が必要になることもあります。